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2012年 05月 28日 ( 1 )

松本幸四郎「ラマンチャの男」を観劇しました。
私のナンバーワン芝居入れ替えです。
魂を揺さぶられるミュージカルでした。
松本幸四郎さんは新聞コラム「私の履歴書」30回掲載のなかで
繰り返し「ラマンチャの男」を書いています。
芝居は、劇作家ミゲール・デ・セルバンテスが獄中で劇をするという劇中劇の形ですが、
幸四郎さんの生き様もセリフに忍ばせているようで心に響いてくるのです。
ドン・キホーテがムーア人に襲われるシーンでは、スペインの赤茶けた荒地が見え、
宗教裁判では、映画「宮廷画家ゴヤは見た」を思い出し背筋が凍り、
慰みものになるアルドンサの迫力に一緒に傷つき のたうちまわります。
(上から降りてくる階段が折り紙建築に見えたのは、思い込みが強すぎですね)
そのまま帰路に着くのはもったいなく、プログラムを買って喫茶店で余韻に浸っていました。
一体狂気とは何だ?現実のみを追って夢をもたなぬものも狂気かもしれぬ。夢におぼれて現実をみないのも狂気かもしれぬ。なかでも最も憎むべき狂気は、ありのままの人生に折合をつけてあるべき姿のために戦わぬことだ。
「なぜ俺はこうして死ぬのか」ではなく、「こんな人生を何のために生きてきたのか」と私に聞いていたのだ。

など、名台詞がちりばめられていて(脚本が欲しい)、私に生き方を問うてきます。
最後に、幸四郎さんは、
「勇気、感動、希望を与える仕事をしている」と舞台挨拶をされました。
ささやかな夢を持って愚直に生きていこうと自分を肯定する勇気を貰いました。
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       日本経済新聞「私の履歴書」2011年12月1日~31日掲載より1回、14回、15回
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       マドリードのドン・キホーテの銅像 2010年
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